マーケティング視点から見た飲食店における「アベ政治を許さない」グッズのデメリット
今日のランチは久しぶりにがっつりご飯が食べたくなって、
近くの定食屋さんに行った。
定食屋というにはあまりに狭い店でカウンターしかなかったけど、
それでも生姜焼きの魅力に惹かれて入店した。
おっさんしかいないぎゅうぎゅう詰めの店を進んでいって、
一つの席に座った瞬間目に飛び込んできたのがこのバッジ。
店選び大失敗。
そんな気分でした。
正直こんな店すぐにでも出たかったというのが本音ですけど、
くそ狭い店内を再度引き返す勇気もなく生姜焼きを注文しました。
ぶっちゃけね、どうでもいいんですよ。
この店のオーナーが左だろうが、右だろうが。
アベ政治を許さなかろうが、支持していようがいまいが。
そんなの好き勝手やっててくださいよ。こっちは知ったこっちゃないから。
そうなんですよ。
こっちは知ったこっちゃないんですよ。
あんたの店の外に生姜焼きって大きく出てたから入ったわけであって、
【「アベ政治を許さない」店主がやっています】って書いてあったら間違いなく足を踏み入れませんよ。
この時点で定食屋を使うターゲットの心理を理解していないですよね。
どこのサラリーマンが真っ昼間から飯食いながら政治の話しますか?
シールズだってもうちょっとおとなしいと思いますよ。昼飯食っているときは。
ああ、この店は俺と同じ思考を持っている店だ。よし入ろう、なんて考えないでしょ。
そんなおかずにもならない主張は厨房の中にしまっとけ、っていう話ですよ。
そもそも気持ち悪いと思いませんか。
今でこそこの「アベ政治を許さない」というフレーズが大衆化して、
認知されているからかろうじて、百万歩くらい譲って許容されているとしても。
「共産主義万歳!」とか「公明党に清き一票を!」なんて書いてあるバッジやポスター掲げてる店に入りたいですか。
「自民党死ね!」とか「民進党は日本の恥!」みたいなフレーズ書いてあったら、
確実にここの店やばいなってなるでしょう。
それと一緒ですよ。
飯がまずいとか、愛想がないとか、そんなステップに行く前に
「この店やべえ」って気持ちが先行しますよきっと。
飲食店を訪れる人間の心理を考えないで、
自分の主義主張を垂れ流してる店なんかマーケティング的にクソもいいとこですよ。
料理やサービスの質の前に、もっと根本を見直すことの重要性に気づいてほしい。
そんなことを思いながら「サービスだよ」って出された冷や奴とピーマンの漬け物をほおばりながら考えていました。
そういうサービスがあると、
ここいい店だなって思うんですよね。
また来たいなって。
そういうマーケティング戦術を持っているのにもったいないなって思ったり。思わなかったり。